【感染症ニュース】第7波の流行で20歳未満の子どもの死亡例が急増 子どもの新型コロナワクチン3回目接種は必要? 感染症の専門医を取材

コロナの予防は引き続き必要 コロナの予防は引き続き必要
 新型コロナウイルス感染症の第7波では、子どもが感染するケースが目立っています。

 また、子どもの感染者数の増加とともに、重症化するケースも多く報告されています。

 9月14日に発表された調査では、今年新型コロナウイルス感染後に亡くなった20歳未満の方の死亡例の報告は、41例。

 そのうち発症日がわかっている6割以上が、7月以降の第7波で発症したものです。

感染症の専門医は…

 感染症の専門医で、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、「第7波の特徴の一つに、子どもの感染があります。学校や保育施設では子どもから子どもへうつす集団感染が発生し、さらに家庭内で感染が広がり、流行を大きくしました。大人に比べると、ワクチン接種をしている子どもは少なく、免疫を持っていない子どもが多いことも、集団感染が発生する理由の一つだと思います」と語っています。

子どもの新型コロナワクチン3回目接種

 国立感染症研究所の調査によると、亡くなった子どもの中には、基礎疾患がないケースもあり、その多くはワクチンを接種していませんでした。

 そのような中、5〜11歳の子どもへの新型コロナワクチン3回目接種(小児接種)についてのお知らせを、厚生労働省が出しています。

3回目接種の対象となる子どもは?

 小児への3回目接種は、1・2回目接種を完了した5〜11歳の子供が対象となり、1・2回目接種を完了してから5か月以上間隔を空けて接種します。

 接種するワクチンはファイザー社の5〜11歳用のワクチンとなります。

 これは、ファイザー社の12歳以上のものに比べて有効成分が3分の1となっています。

3回目接種をするとどのような効果が?

 ワクチンの接種後は、オミクロン株を含む新型コロナウイルスに対する中和抗体価(ウイルスの感染力や毒素の活性を中和できる抗体の値のこと)が上昇するので、新型コロナに感染しても、症状が出にくくなります。

 また、近い年齢の子供において、時間経過とともに低下した初回接種による発症予防効果が、追加接種により回復すると報告されています。

新型コロナワクチンの安全性・副反応は?

 5〜11歳の子どもに対する3回目のワクチン接種後7日以内に見られる副反応は、1・2回目接種後とおおむね同様の症状が見られ、2回目接種時を上回るリスクは報告されていません。

 50%以上の方に疼痛、10〜50%の方に疲労・頭痛・筋肉痛・発赤・腫脹・悪寒、そして1〜10%の方に発熱・関節痛・下痢・嘔吐が見られます。

 1・2回目接種においては、ごく稀ではあるものの、ワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。

 接種後数日以内に胸の痛みや動悸、息切れ、むくみなどの症状が現れたら、速やかに医療機関を受診してください。

 また、ごく稀ではあるものの、ギラン・バレー症候群も報告されています。

 接種後、手足に力が入りにくい、しびれなどの症状が現れたら、速やかに医療機関を受診してください。

新型コロナワクチンを受けるには

 5〜11歳の子どもがワクチン接種を行うには、保護者の方の同意と立ち合いが必要です。

 感染症予防の効果と副反応のリスクの双方についての正しい情報を確認し、子どもと相談の上、保護者の方が接種の判断をしてください。

 ワクチンについての疑問があるときは、かかりつけ医などに相談してください。

 新型コロナワクチンはインフルエンザワクチンとの同時接種は可能ですが、それ以外のワクチンについて同時、または前後2週間は原則として接種することはできません。また、子どもに基礎疾患があるときなど、不安があるときもかかりつけ医などによく相談してください。

 ワクチン接種全般に関する問い合わせは、市町村の窓口でも行っています。

 また、ワクチン接種後に体に異常があるときは、ワクチンを受けた医療機関やかかりつけ医、市町村や都道府県の窓口にご相談ください。

引用
国立感染症研究所実地疫学研究センター 新型コロナウイルス感染後の20歳未満の死亡例に関する積極的疫学調査(第一報):2022年8月31日現在
厚生労働省 5歳から11歳のお子様の保護者の方へ〈新型コロナワクチン接種3回目のお知らせ〉

取材
大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
感染症・予防接種ナビ
 
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